episode1
20年ぶりとなる大規模商業施設の新規開発。
会社の期待を背負い、プロジェクトが始動する。
本プロジェクトの検討が始まったのは2018年の秋。そこから約半年の期間をかけて検証・検討を重ね、2019年3月にプロジェクトは本格的に始動しはじめる。検討に半年の時間がかかったのには理由がある。それは、イチから商業施設を開発するのが、会社にとって20年ぶりのことだったからだ。さらに、これから非住宅施設の開発を推進していきたいTC神鋼不動産にとって、本プロジェクトは今後の事業方針を左右するほどの影響力を持つ。まさに、会社の期待を背負った一大プロジェクトである。
そんな本プロジェクトの全体指揮を担うプロジェクトマネージャーに任命されたのは、様々な部署で実績を積んできた石塚だ。豊富な経験を持つ石塚だが、プロジェクトマネージャーとして事業推進を担うのは実は今回が初めて。不安と期待を胸に、最初の重要なミッションである事業計画に取り掛かる石塚だが、さっそく大きな困難が立ちはだかる。それは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大だ。
「事業計画を進めている段階で、実はある程度テナントが決まっていたんです。でも、コロナ禍が始まって、次々とテナントが離脱してしまって。想定していた事業計画を大幅に変更することになりました。」そう石塚が語るように、通常なら各テナントに合わせて設計を進めていくところを、テナントが決まらない状態で計画を進めていく必要があり、臨機応変な判断と対応が求められた。「20年ぶりの商業施設開発。初めてのプロジェクトマネージャー。コロナ禍による不測の事態。すべてが初めての連続でしたが、プロジェクトメンバーと一緒にひとつひとつ乗り越えていきました。」